⑥ COVID-19ワクチンの使用法についての考え方

前もって病原体（抗原）を与えると，その病原体を身体が覚え，次に同じ病原体が入ってきた時に備えて戦う準備をしておくことができます。この準備があると再度、同じ病原体が体の中に入っても病気に罹らない、もしくは病気にかかっても重症化しなくて済みます．これが獲得免疫です．

感染症に罹るということは，病原体が身体に入ってきて，増殖し，身体機能に異常が生じることです．身体に病原体が入ってこなければ，それと戦う反応も起きません．入ってきた病原体がほとんど増殖する間もなく，あっという間に全滅させられれば，病気に罹らない，という状態であり，入ってきた病原体が増殖して，少しだけ身体機能に異常が生じたけど，速やかに病原体が排除されたら，病気に罹っても重症化しなかった，ということになります．

何が言いたいかと言えば，ワクチンを接種しても，その後病原体は身体に入ってきているということです．病原体排除までの時間が十分短ければ，病気にならなかったと言っているだけです．
ワクチンを接種しておくと，その病原体のことを身体が覚えていますから，常日頃からその抗原に対する抗体を少量産生しながら，いざというときには素早く大量の抗体産生が始まります．

通常，ワクチンを接種した後，抗体産生は2-4週くらいで最大値になり，その後低下していきます．しかし，再び同じ抗原（病原体）が入ってくると抗体産生が急激に高まります．それが普通です．必要でないときにも抗体を全力で作り続けるとすれば，人生の中で罹患した感染症の全てに対する抗体を作らねばならないので，無駄も多いし，身体も疲弊してしまいます．だから必要な時，つまり，次にまた病原体に遭遇したときに強く反応するようになっています．

感染症という病気に罹るかどうかは，入ってきた病原体が増殖して，身体機能に異常が生じるか，そうでないか，ということですから，入ってきた病原体の量によります．数個のウイルスが鼻の粘膜にひっついても増殖するかしないかのうちにやっつけてしまえれば，病気にはならない．一方マスクもしていない状態でウイルス感染者の近くに居れば，数千万個のウイルス粒子が鼻や喉や肺に付着して増殖しますから，人体の免疫機能が対応しきれず，ウイルスの初期増殖を止められなかったとすれば，感染する（病気になる）ことになります．

感染して発症するかどうかは，①入ってきた病原体の数，②免疫力（液性免疫では抗体の量と抗体の結合力），③病原体の増殖力，に影響されます．
ワクチン接種後の抗体価は抗体の量を反映しています．
抗体の結合力は，ワクチンの元になった病原体の抗原性Aと，その後の変化した病原体の抗原性Bがどのくらい異なるか，により決まる．

普通の感染症に対するワクチンは，接種後時間を経て効くことを期待されており，本番の病原体に接触する時には，抗体価はそれほど高く無く，病原体と接触後に抗体の増産が始まる．
ところが，今回のCOVID-19では，大量の病原体に暴露されても感染発症することがないようにと考えてか，抗体価を持続的に高く維持しようとしている．そして，半年したら抗体価が低下してきたので追加接種をしましょうと言っている．これでは身体は不必要にCOVID-19に対する抗体を無理矢理作らされている状態で，インフルエンザや手足口病やヘルペスなどの他の感染症に対応するゆとりがなくなる．

また，コロナウイルスが変異していくため，抗体の結合力が低下していく．これを補うため，ファイザーやモデルナのCEOが繰り返しの間隔を狭めた追加接種を提唱しているが，結合力の弱い抗体の働きを抗体の量で補おうと言う考えで，mRNAにより体内に作られるスパイクタンパクの量が増えるので，スパイクタンパクの毒の影響が増える．また身体の免疫機能は効果の乏しい抗体を無理に増産させられることになり，非常に非効率で身体に負担がかかり，危険である．

さらに，同じ抗原で繰り返し免疫化を行う事への危険性も指摘されている．
”「同一の抗原で繰り返し免疫化を行った場合、動物実験では5回目から死亡する例が増加。7〜8回繰り返すと半分近くが死亡するという動物での研究結果もある」とも東京理科大学名誉教授、村上康文氏は話す。”

ウイルスの変異が進んだ現状で，古いワクチンを追加接種させる事は，効果がないのに毒性ばかりが目立つ予防薬もどきを投与することに他ならない．
ワクチンの製薬会社はオミクロン株に対しても少しは効果があるようなアナウンスをしているが，信用に足る詳細なデータは明らかにされていない．