Nature volume 625, pages 189–194 (2024)
N1-methylpseudouridylation of mRNA causes +1 ribosomal frameshifting
ネイチャーの論文である.
Abstractの中に以下のような事が書かれている.
Here we demonstrate that incorporation of N1-methylpseudouridine into mRNA results in +1 ribosomal frameshifting in vitro and that cellular immunity in mice and humans to +1 frameshifted products from BNT162b2 vaccine mRNA translation occurs after vaccination. The +1 ribosome frameshifting observed is probably a consequence of N1-methylpseudouridine-induced ribosome stalling during IVT mRNA translation, with frameshifting occurring at ribosome slippery sequences.
mRNAにN1-メチルシュードウリジンを組み込むと、in vitroで+1リボソームフレームシフトが起こること、また、BNT162b2ワクチンmRNA翻訳による+1フレームシフト産物に対する細胞性免疫が、ワクチン接種後にマウスおよびヒトで起こることを明らかにした。観察された+1リボソームフレームシフトは、おそらくIVT mRNA翻訳中にN1-メチルシュードウリジンによってリボソームが失速した結果であり、フレームシフトはリボソームの滑りやすい配列で起こる。
mRNAワクチンにはこのフレームシフトを引き起こすpseudouridineシュードウリジンが使われている.このシュードウリジンをmRNAに使うことで,ノーベル賞をもらった科学者がいるが,これはもともとワクチン技術として開発されたものではない. シュードウリジンの使用は体内で翻訳されるときにフレームシフトを引き起こすが,他にもワクチンの製造工程でも問題を引き起こし,ワクチンの中にDNAが多く残留すること,mRNAの長さや配列が均質にならないこと,の原因にもなっている.