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この時代を生きていく上で,よく分からないことを,少しでも理解できるように努めていきたい.時間をかけて,このブログを書いている理由は愛する人達が気づき,生き延びてくれるように願うからである.

2022年の米国株式市場はどうなるのだろうか

コロナショックで2020年2月20日過ぎからダウ(ダウ・ジョーンズ工業株価平均)もナス(NASDAQ:ナスダック)も急落したが3月下旬には上昇し始め,ナスは6月,ダウも12月には以前の高値を抜いている.金融緩和の力である.そしてナスは2021年の11月19日を頂点に下げ始めている.ダウの頂は2022年1月5日ころである.

ナスダックは22/04/29(東部時間)に12334ドルとピーク後の最安値を更新している.そして,下降トレンドは既に6ヶ月目になっている.FRBの利上げが予定されているが,ピークの76.8%になっている.いつまで下げるのであろうか?

ドットコムバブルはインターネットバブルと日本で呼ばれているが,この時のチャートは以下のようになっている.
ドットコムバブル ナスダック
https://nikkeiyosoku.com/nasdaq/chart/#nas_chartlong から引用

ピークの2000/3/6の4949ドルから底の2002/9/30の1175ドルまで2年以上かけて,株価はピークの23.7%まで低下している.75%以上の価値が吹っ飛んだことになる.以前の高値を超えるのは2015年2月で15年を要している.

ナスダックは1971年に始まっているが,何度か暴落ししている.日本で狂乱物価といわれた第一次オイルショックの時のナスダックチャートが下である.チャートからは正確な数字が読み取れないが,1973年1月の135ドルくらいから1974年9月の55ドルまで下げている.1年9ヶ月で株価は40%になっている.60%の価値が吹っ飛んだのである.回復は1978-79年である.

Nasdaq1971年から1981年1月2日のチャート

https://www.kabutore.biz/shisu/nasdaq.html から引用

最も良く研究されている1929年のダウでは,374.93ドル(1929/9/8)から2年10ヶ月ほど後の1932/7/17の44ドルとすれば,88%が失われたことになる.1954年の株価回復までには25年かかっている.
1929年大恐慌ダウ
https://fujii.org/blog/biz/investment/663.htm より引用

株式投資は長期投資で,下がっても売らず,インデックスを持ち続け,買い続けるのが良いと言われている.確かに年金資金の運用や余命の長い若者にとっては,そうである.しかし高齢者にとっては,それまで積み上げてきた資産が50%,60%,80%と消滅した場合,回復にかかる5年,10年,25年は長い.

今回の米国株価下落はどこまで行くのであろうか.少々長引くかもしれない.
株式の大暴落は滅多に起きないが,発生したときの影響は大きい.
レバレッジを効かせた投資が,危険であるのはこのためである.

ナスダックでは昨年,まだ利益を上げていない銘柄まで,ぐんぐん上昇していたが,昨年後半にそのような株は下落し始め,その後年末くらいには利益を上げている成長株の株価が停滞,あるいは下落し始めた.今年になってからは,株価の伸びが大きかった銘柄ほど売り込まれるようになった.投資していた人々が,利益確定に走っている様子が窺える.
たぶん,これから利上げも本格的になり,弱気相場になる.そして,戦争の危険性が鬱陶しい雰囲気を見せている.
経済は人々の心の反映であり,株価は投資家の気持ちの反映である.
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