イギリスの
Medicines & Healthcare products Regulatory Agency(医薬品・医療製品規制庁) がコロナウイルスの妊婦への接種について,
妊婦へのワクチンの安全な使用について十分な保証は得られない.授乳中の女性も接種すべきではない
と報告しているが,日本では,政府も,産婦人科学会も接種を推奨している.政府が接種を推奨している以上,公的な組織がワクチン接種を控えるように,とは言えないだろう.
Yahoo!ニュース「新型コロナワクチンの長期的な安全性への懸念は?」の中で,
「現時点ではワクチン接種によって男性不妊になるという懸念はありません。
女性不妊になる根拠はないと河野大臣も述べられていますし、
mRNAワクチンを接種した約4000人の妊婦さんの安全性に関する報告では、特に先天奇形や早産・流産が増えるといったこともなさそうです。
」
と述べられていますが,女性不妊になる根拠はないと河野大臣も述べられています のリンク先はなくなっています.
また,「
mRNAワクチンを接種した約4000人の妊婦さんの安全性に関する報告では、特に先天奇形や早産・流産が増えるといったこともなさそうです,」と書かれている引用論文は The New England Journal of Medicine という有名な医学雑誌です.その論文は Preliminary Findings of mRNA Covid-19 Vaccine Safety in Pregnant Persons(妊娠中のCOVID-19 mRNAワクチンの安全性に関する予備的知見) という題名の論文です.
その結果の中の一部を見ると,
妊娠が成立した827人のうち、出産に至ったのは712人(86.1%)、自然流産は104人(12.6%)、死産は1人(0.1%)、その他の結果(誘発流産、子宮外妊娠)は10人(1.2%)であった。自然流産104例中96例(92.3%)が妊娠13週以前に発生し(表4)、生児出産となった妊娠712例中700例(98.3%)が妊娠第3期に最初の適格ワクチン接種を受けた人であった。多胎妊娠12組を含む724人の生児における有害事象は、早産(37週以前に接種した人では636人中60人[9.4%])、妊娠年齢に対する小児(724人中23人[3.2%])、主要先天異常(724人中16人[2.2%])で、面接時に新生児死亡は報告されていない。先天性異常を報告した妊娠完了者のうち,妊娠第1期または妊娠周辺期にCOVID-19ワクチンを接種した者はおらず,先天性異常の特定のパターンは観察されなかった.妊娠と新生児の転帰の計算された割合は、専門家評価された文献で発表された発生率とほぼ同じであった(表4)。
とあります.
自然流産104例中96例(92.3%)が妊娠13週以前に発生し(表4)、生児出産となった妊娠712例中700例(98.3%)が妊娠第3期に最初の適格ワクチン接種を受けた人であった。とはどういう意味でしょうか.妊娠13週以前にワクチンを接種すると92.3%が流産し,生まれた子どもが生きていたのは,妊娠第3期になってからワクチンを受けた場合がほとんどだったという意味ですね.
妊娠初期にワクチンを接種するとほとんど流産するということです.
通常は30-34歳の妊婦で妊娠12週までの自然流産は妊娠の10%くらいということである.
このような結果をもって,ワクチンの安全性を人々に伝えているとしたら,大きな問題である.