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この時代を生きていく上で,よく分からないことを,少しでも理解できるように努めていきたい.時間をかけて,このブログを書いている理由は愛する人達が気づき,生き延びてくれるように願うからである.

ヨーロッパ エネルギー危機とその背景

アメリカ合衆国が同盟国であるドイツをエネルギー危機という罠に嵌めた,のか?

以下は,スウェーデンのNya Dagbladetによる記事についてである.
In Deep さんの記事をまずご覧下さい.
[衝撃] 米シンクタンク、ランド研究所から漏洩したとされる文書は「ヨーロッパを滅ぼすことを計画した主体はアメリカである」ことを示す。スウェーデンの新聞が特報として報じる

以下,元のNya Dagbladetによる記事を翻訳しました.
Shocking document: How the US planned the war and energy crisis in Europe
衝撃的な文書:米国はどのように欧州の戦争とエネルギー危機を計画したか

・ 冷戦時代にアメリカの外交・防衛政策の戦略を支えたことなどで知られるシンクタンク、ランド研究所から異例の内部リークがあり、ヨーロッパのエネルギー危機がアメリカによってどのように計画されてきたかが詳細に説明されている。

・ 1月の文書では、紛争前のウクライナが進めていた攻撃的な外交政策が、ロシアを同国に対する軍事行動を取らざるを得ない状況に追い込むことになると認めている。しかし、その真の目的は、すでに準備されていたさまざまな対露制裁を採用するよう欧州に圧力をかけることであった、と主張している。

・ その結果、EUの経済が「崩壊するのは必至」とし、とりわけ90億ドルもの資源が米国に還流し、欧州の高学歴の若者たちが移住を余儀なくされることを喜ぶ内容になっている。

・ この文書に書かれている重要な目的は、ヨーロッパ、特にドイツとロシアを分断し、ロシアのエネルギー供給が大陸に届かないようにするために、役に立つバカを政治的地位に就かせ、

ヨーロッパ経済を破壊することである。

Nya Dagbladetはウクライナでの戦争と誘発されるエネルギー危機によってヨーロッパ経済をつぶすという、米国の機密計画と思われるものを出版社としてヨーロッパではじめて公表する。

ランド社のシンクタンクは、1850人の巨大な労働力と3億5000万ドルの予算を持ち、「調査と分析を通じて政策と意思決定を改善する」ことを公式の目的としている。主に米国国防総省と関係があり、冷戦時代に軍事戦略などの策定に影響力を持ったことで悪名高い。

RANDと署名された文書は、「ドイツを弱め、米国を強化する」という冒頭の見出しで、米国経済全体、特に「銀行システム」を維持するために、外部からの資源の流入が「急務」であることを示唆している。


「EUとNATOの約束に縛られたヨーロッパ諸国だけが、我々にとって大きな軍事的・政治的コストをかけずにこれらを提供することができる。」

ランド研究所によると、この野心に対する主な障害は、ドイツの独立性の高まりです。とりわけ、Brexitによってドイツの独立性が高まり、米国が欧州政府の決定に影響を与えることが難しくなったことを指摘している。

この皮肉な戦略を貫く重要な目的は、特に、ドイツとロシア、そして米国にとって経済的・政治的に最大の脅威とみなされているフランスとの協力関係を破壊することである。

「このシナリオが実行されれば、ヨーロッパは最終的に経済的だけでなく、政治的にも米国の競争相手となる」と宣言している。

唯一の方法は 「双方をウクライナとの戦争に引き込む」

この政治的脅威を粉砕するために、ドイツ経済の破壊を主眼とした戦略プランが提示されている。

「ロシアからの納入を止めることは、ドイツ経済や間接的にEU全体に壊滅的な影響を与える組織的な危機を引き起こす可能性がある」とし、ヨーロッパ諸国を戦争に引き込むことがカギとなると考えている。

「ドイツがロシアのエネルギー供給を拒否するために唯一可能な方法は、ウクライナの軍事衝突に双方を引き込むことです。われわれがこの国で行動を続けることは、必然的にロシアの軍事的反応を引き起こすことになる。ロシアは明らかに、ドネツク人民共和国に対する大規模なウクライナ軍の圧力に、軍事的対応なしに放置するつもりはないだろう。そうすれば、ロシアを攻撃的な当事者として描き出した上で、すでに策定されている制裁の全パッケージを実施することが可能になる。」


緑の党はドイツを "罠にはめる "ように仕向けるだろう。

ヨーロッパの緑の党は、特にアメリカ帝国主義の使役に操られやすいと評されている。

「ドイツがこの罠にはまるための前提条件は、緑の党とヨーロッパのイデオロギーが支配的であることだ。ドイツの環境保護運動は、狂信的とまではいかないまでも、非常に独断的な運動であるため、経済的な議論を無視させるのは非常に簡単である」と書いており、このタイプの政治家の例として、現在のドイツの外相、アナレーナ・バーボックと気候相のロベルト・ハーベックを挙げている。

「個人的な特性やプロフェッショナリズムの欠如から、彼らが自らの過ちを時間内に認識することは不可能だと推測される。したがって、私は、プーチンの攻撃的な戦争に関するメディアイメージを急速に形成し、緑の党を制裁の熱心で厳しい支持者、すなわち「戦争政党」にすることで十分であろう。そうすれば、何の障害もなく制裁を実施することが可能になる。」

バーボック氏は、冬の間もロシアのガス供給を停止し続けると宣言したことでよく知られている。

- 私たちはウクライナの味方です。つまり、政治家にとって本当に厳しい状況になっても、制裁は冬でも継続します、と彼女は最近プラハで開かれた会議で述べている。
"理想は-供給の完全停止"

著者は、ドイツとロシアの間の損害があまりに大きく、後に両国が正常な関係を再確立することが不可能になることを希望していると表明している。

「ロシアのエネルギー供給が減少すれば、理想を言えば、供給が完全に停止すれば、ドイツの産業界に悲惨な結果をもたらすだろう。冬の暖房用に大量のロシア製ガスを流用する必要があるため、不足はさらに深刻になる。工業企業の操業停止は、製造のための部品やスペアパーツの不足を引き起こし、物流チェーンの崩壊、そして最終的にはドミノ倒しへとつながるだろう」。

最終的には、欧州経済が完全に崩壊することが可能であり、望ましいとされている。

"ドイツ経済に壊滅的な打撃を与えるだけでなく、EU全体の経済が崩壊するのは必至だ"。

さらに、米国に拠点を置く企業が世界市場での競争が少なくなり、物流面で有利になり、欧州から資本が流出することで、米国の経済に推定7~9兆円の貢献ができることになると指摘しています。さらに、多くの高学歴の若いヨーロッパ人が米国への移民を余儀なくされるという重要な効果も強調されている。


ランド研究所は、この報告書の出所を否定しています。

ランド研究所は2日、この報告書の出所を否定するプレスリリースを発表した。内容は「奇妙」であり、この文書は「偽物」であると書くだけで、報告書のどの部分が偽物か、何が正確かについてのコメントはない。
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以上が翻訳内容です.

わが英国には、永遠の友もいなければ、永遠の敵もいない。
あるのは永遠の国益だけである。
と英国首相パーマストンは言ったそうであるが,アメリカ合衆国も国益を追求することにおいては無双である.

柔な精神を持っていては生き抜けないような,話である.
戦前から「欧州の天地は複雑怪奇」との言葉を残して1939年平沼騏一郎首相は内閣総辞職したが,同盟国のドイツやフランス,イギリスまで犠牲にして,自国の国益を求める思想を持っていることを,日本も常に用心しておく必要があると考える次第である.


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