理化学研究所の研究グループが
ワクチンと感染では作られる抗体の質が異なることを発見 という題で報告をしている.ワクチンと感染では作られる抗体の質が異なる,という結論はそんなものだろうな,としか思わないが,この研究の内容を読むとちょっと恐ろしい.
図を引用させていただくが

パンデミック株のワクチンで免役したマウスの抗体を,新しいマウスに注射したものと
パンデミック株に感染してできたマウスの抗体を,新しいマウスに注射したもの
の二つの系統に,同じインフルエンザではあるが,パンデミック株でない季節性インフルエンザを感染させたところ,ワクチンで作られた抗体で防御しようとしたマウスは死んでしまった,ということである.
では,パンデミック株のワクチンで免役したマウスとパンデミック株に感染したマウスに直接,季節性インフルエンザを感染させたらどうなるのか?
実験されていないので結果は分からないが,パンデミック株のワクチンで免役したマウスは,季節性インフルエンザの感染で死ぬ可能性が想起される.もしそうならば,
抗体依存性増強と似たような状況の可能性がある.
パンデミックコロナ株のワクチンで免役された人々は,今後,季節性コロナウイルスに感染すると危険になるのだろうか.