RSウイルスという肺炎の原因になるウイルスがある.
ウィキペディアの記載の下の方に,そのワクチン開発についての説明がある.変更されたときのために,ここに引用する.
そこには,「
2018年現在、認可されて臨床応用されているワクチンは存在しない[9]。1960年代にホルマリン不活化ワクチンが臨床試験に供されたが、対照群の初感染時入院率が2%だったのに対して、ワクチン接種群では80%が入院し患児2名が死亡するという悲惨な結果に終わった[10]。これは抗体依存性感染増強と呼ばれる現象で、RSウイルスワクチンの開発においてはこれを如何に抑制するかが課題となっている。 」とある.驚くべきワクチン接種の結果である.
東京新聞のサイト(2020年8月8日)に,日本免疫学会長などを務めた大阪大免疫学フロンティア研究センターの
宮坂昌之招聘教授の記事がある.以下引用する
-引用
◆抗体できても役に立たない場合も
宮坂さんには苦い経験がある。かつて研究で飼育していたマウスの間で、コロナウイルスの大量感染が起きた。「調べると、感染したマウスは抗体を作るが治らない。免疫を回避する能力の高い厄介なウイルスだと思った」と振り返る。 -中略- コロナの場合、抗体ができても役に立たない場合がある」と指摘する。
◆「悪玉抗体」が作られる恐れ
それどころか、感染時にかえって病気を悪化させる「悪玉抗体」が作られる恐れがあるという。悪玉抗体がウイルスと結びつくと、全身の免疫細胞の1種が感染してしまう。抗体依存性免疫増強(ADE)と呼ばれる症状だ。新型コロナに近いSARSの動物実験で確認されており、宮坂さんは「コロナウイルスが手ごわい理由」と話す。
引用終了-
何れも,今回のワクチンが投与されるより以前の話である.