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知りたがり屋のブログ

この時代を生きていく上で,よく分からないことを,少しでも理解できるように努めていきたい.時間をかけて,このブログを書いている理由は愛する人達が気づき,生き延びてくれるように願うからである.

タンポポ抽出物とコロナスパイクタンパク

セイヨウタンポポ(Taraxacum officinale)は、ACE2細胞表面受容体とSARS-CoV-2スパイクタンパク質D614、変異体D614G、N501Y、K417N、E484Kとの相互作用をinvitroで効率的にブロックする.

以下の文献

Common dandelion (Taraxacum officinale) efficiently blocks the interaction between ACE2 cell surface receptor and SARS-CoV-2 spike protein D614, mutants D614G, N501Y, K417N and E484K in vitro

https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2021.03.19.435959v1.full.pdf

材料は乾燥したセイヨウタンポポの葉

乾燥した植物材料を琥珀色のガラスバイアル(Carl Roth GmbH、ドイツ)で秤量し、室温(RT)でHPLCグレードの水(a.d.)と混合。 抽出物を1時間インキュベートし、16.000gで遠心分離し(3分、RT)。 実験に使用する前に上清を濾過した(0.22μm)。

セイヨウタンポポの水溶性抽出物が,コロナウイルスのスパイクタンパク質がヒトの ACE2受容体に結合するのを阻止できることが示された.
どこで阻止するのか? 
ACE2の側のスパイクタンパク結合部分を塞ぐのか,スパイクタンパク側に結合してACE2にくっつくことができなくなるのか?

No loss in cell viability was seen after extract exposure to the cells for 84h (figure 4A). No enzyme activity impairment could be detected after 1 or 24h(4B).

抽出物に細胞を84時間曝露した後、細胞の生存率の低下は見られなかった(図4A)。 1時間または24時間後に酵素活性障害は検出できなかった(4B)。

とあり,さらに,

Using a SARS-CoV-2 spike pseudotyped lentivirus, we then studied whether the extract could block virus entry via spike inhibition. When pre-treated with the extract, virus transduction was diminished by about 85% at 20 mg/ml (figure 5A). Under the different treatment conditions, the luminescent signal produced by virus transduction was inhibited at 10 mg/ml extract by 70% ± 16.7 (A), 58% ± 9.6 (B) and 53% ± 8.1 (C). This inhibition of virus transduction by the extract concurred with a significant suppression of the virus triggered inflammatory response, as determined by diminished secretion of the pro-inflammatory cytokine IL-6 in A549-hACE2- TMPRSS2 cells (figure 5D).

SARS-CoV-2スパイク疑似型レンチウイルスを使用して、抽出物がスパイク阻害を介してウイルス侵入をブロックできるかどうかを調べた。 抽出物で前処理すると、ウイルスの形質導入は20 mg / mlで約85%減少した(図5A)。 異なる処理条件下で、ウイルス形質導入発光シグナルは、10 mg / ml抽出物で70%±16.7(A)、58%±9.6(B)、および53%±8.1(C)阻害された。 抽出物によるウイルス形質導入阻害は、A549-hACE2-TMPRSS2細胞における炎症誘発性サイトカインIL-6の分泌の減少が示すように、ウイルス誘発性炎症反応の有意な抑制と一致した(図5D)。

とある. つまり,ヒトのACE2に機能障害を起こさず,スパイクタンパク側をブロックしている可能性が高い.

これは非常にありがたい. コロナウイルス感染のみならず,mRNAワクチンを接種したのち,だらだらと長期間スパイクタンパクが体内で作られ続けている時,スパイクタンパクの毒性を中和してくれる可能性がある. まだ,経口摂取して,どのくらいが体内に吸収されるのかは不明であるが,ありがたい発見である.

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