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この時代を生きていく上で,よく分からないことを,少しでも理解できるように努めていきたい.時間をかけて,このブログを書いている理由は愛する人達が気づき,生き延びてくれるように願うからである.

レプリコンワクチンのMeiji Seika ファルマ・小林社長 コスタイベで非科学的主張くり返す専門家に「厳正に対処」 法的措置も

Meiji Seika ファルマの小林大吉郎代表取締役社長は9月25日に開いた新型コロナの次世代mRNAワクチン・コスタイベの記者説明会で、コスタイベについて非科学的な主張を繰り返す医学・薬学の専門家(団体・個人)に対し、「当社は民事刑事両面での法的措置を含め厳正に対処していく」と表明した。

小林大吉郎氏の主張に対して,コメントしておきたい.

◎「シェディングは起こらないと考えられており、そのような科学的知見は先行研究にもない」

確かにコロナワクチンに関してシェディングを証明した論文はないようであるが,論文がないから大丈夫であるとは言えない.多くの人が心配しているのは,シェディングの可能性が理論的にあり得ることであり,その可能性があるのに,なぜ,現在緊急に必要ではないレプリコンワクチン接種を開始するのか,ということである.自由に動き回る人間にレプリコンワクチンを接種して,レプリコンワクチンを接種しない人に害が及ぶ可能性はないのか,検証すべきであると言っているのである.
それに,遺伝子治療とゲノム編集治療の研究開発の現状と課題 の 遺伝子治療の課題 の所には,「遺伝子治療を受けた患者からのウイルスやベクターの排出
(shedding) ➡家族や医療従事者への伝播リスク
」 と書かれている.

Biology and biogenesis of shed microvesicles によれば「マイクロベシクルの基本的役割が明らかになってきた。 マイクロベシクルは、高度に制御されたプロセスで細胞表面から細胞外環境に排出される、不均一な膜結合嚢である。 マイクロベシクルは、複数の種類のタンパク質や核酸を含む多くの分子カーゴを選択的に取り込んで排出される。」とある.細胞質内のレプリコンワクチンを取り込んで細胞外に流れたマイクロベシクルが他の個体に移らないと,実験もせずに断定できるのか.医学の世界では後になって生じうることが分かったことが多い.今回のコロナmRNAワクチンも多くのスパイクタンパクの害が生じていることが最近分かってきているが,当初,製薬会社と政府は問題ない,と言ってきたではないか.はっきり言って,ウソをついてきた,と言える.それなのに,また今回,レプリコンワクチンは問題ないと言うのか?
第一三共のmRNAコロナワクチンの「2.4非臨床試験の総括評価」でLNP/mRNAをラットに投与すると13%が呼気として排出され,その他、体内にLNPが75%、尿中2.8%、糞中6.8% 含まれていた,ことが,ここに示されている.

そもそも,今回のレプリコンワクチンもmRNAワクチンである.これまでのワクチンと同程度の問題点を生じる可能性は高い.先行したファイザーやモデルナのmRNAワクチンによる被害は今後も許容される程度とみなされる,と製薬会社は考えているのか.そうはならない可能性を考えないのか.


SNS上にある「レプリコンワクチンは投与された後、mRNAワクチンが増殖しつづける」との情報に対し、「そうではない。投与後は時間の経過に伴い生体内から消失していくことが示されている」と説明した。
レプリコンワクチンは,通常のワクチンの1/20で十分な働きをするとの事であるが,2の4乗が16,2の5乗(2^5)が32である.20倍の働きをするのであれば,ロスを考えれば5回ぐらいは自己複製をすることを想定して作られているはずである.長期的には増幅率が2を越えることはないと言いたいのであろうが,短期的には増幅(増殖)するように設計されているのではないのか.

「レプリコンワクチンは接種した人の呼気や汗から伝播し悪影響をもたらす」とのシェディングの可能性に関する情報に対しては、「mRNAワクチンは生ワクチンなどと異なり、ウイルスの一部(スパイクタンパク)しか使用していないため、感染性のあるウイルス粒子自体を形成することはない。したがってシェディングは起こらないと考えられており、そのような科学的知見は現在あらゆる先行研究にもない」と反論した。
ウイルスのように感染するなら大変な事である.ウイルスの一部(スパイクタンパク)+RNAポリメラーゼ機能,が仕込まれているレプリコンが,生体のmicrovesicles放出機構により接種者からもう一人二人くらいに移ることを心配しているのである.それが否定できる研究結果を示すべきである.研究がないから安全であるという理論は科学ではない.

「レプリコンワクチンは人間の遺伝情報や遺伝機構に影響を及ぼす」との情報に対しては、「ヒト細胞には通常、逆転写酵素が存在しないため、ワクチンのmRNAがDNAに組み込まれることはない。ヒトの遺伝情報や遺伝機構に悪影響は及ぼすことはない」と述べた。「逆転写の論文がある」との主張には、スウェーデンの大学の試験データだとした上で、「特殊な条件で実施された結果であり、生体内の反応を再現しているとは言えない。米国疾病予防管理センター(CDC)は、mRNAワクチンがヒトのDNAに影響を与えないと発表しており、本情報が誤りであると注意喚起を出している」と指摘した。
今回のコロナ感染とmRNAワクチンに関して,米国疾病予防管理センター(CDC)が100%正しい事を発信してきたと考えているのか?そんなことはなかった.「ヒト細胞には通常、逆転写酵素が存在しないため、ワクチンのmRNAがDNAに組み込まれることはない。ヒトの遺伝情報や遺伝機構に悪影響は及ぼすことはない」というなら,人の中にあるレトロトランスポゾンの働きがmRNAをDNAに変換することを,理論的にレプリコンワクチンでは生じないことを,説明すべきである.DNAへの組み込みはレトロウイルスの逆転写酵素だけで生じるものではない.
それに,
生体内の反応を再現しているとは言えない」という否定の仕方は意味が無い.生体内に比べたら非常に単純な系で実験して得られた結果である.それよりも複雑な生態系ではいくらでも生じる可能性があると考えるのが普通であろう.

「レプリコンワクチンはIG4抗体を増加させ、かえって免疫力を弱める」との情報には、「IgG4は過度な免疫を調節する分子であり、免疫力を弱める事実はない。コスタイベの臨床試験においては接種による感染防御力の強化が確認されている」と解説した。
過度な免疫を調節するするとは,どの程度の強さの免疫を意味して発言しているのか? IgG4が増加している身体状況が正常だとでも言うのだろうか. 例えコスタイベがコロナウイルスに対する感染防御を一時的に高めたとしても,長期的には低下する可能性が高いのではないか.また,コロナ以外に対する免疫機能が変調を来す可能性があるだろう. 先行mRNAワクチンが長期的にコロナウイルス感染症を防げないことが明らかになってきているというのに,その派生型ワクチンである今回のレプリコンワクチンがこれまでの先行mRNAワクチン以上の効果をもたらす根拠はないのではないか.あるというなら,それを示して欲しいが,コロナのmRNAワクチンはこれまでの多くのワクチンに比較して死亡者が多く,長期的に世界中で超過死亡が増加している原因ではないかと疑われているものであるから,たとえ先行mRNAワクチン以上の効果が少々あっても接種が推奨されるものか,検討が必要である.


◎コスタイベの事業性 「当初見込んだストーリーは描けないかもしれない」

コスタイベの事業性に対する質問があった。これに小林社長は、海外と比べて日本国民のワクチン忌避の感情が少なくないことに加え、非科学的な情報が医学専門家から流布されていることに「非常にネガティブな状況にある」とし、「当初見込んだストーリーは描けないかもしれない」との認識を示した。
「海外と比べて日本国民のワクチン忌避の感情が少なくないこと」とのことであるが,海外でも忌避されているし,これを忌避することが,悪いことであるような発言はいかがなものか?
「非科学的な情報が医学専門家から流布されていること」とはどういうことか? 現在コロナワクチンについて,レプリコンワクチンも含めて,科学的に評価している医学専門家の意見を,非科学的,と断じることができるほど,小林大吉郎氏は全てを理解していると考えているのだろうか.
自分たちの主張に反する考えを誤りであると断じるならば,その証拠を示すべきである.それにどちらが正しいかは,歴史が明らかにしてくれると思われる.

コロナワクチンやレプリコンワクチンの影響を心配し,危惧している世界中の科学者や専門家や医師は,お金をもらってやっているのではない.手弁当で労力を使って,世界の人々に警鐘をならしているのである.収益を上げることを目的にして活動しているのではない.金をもらってやっているのでもない.






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