Ivermectin and outcomes from Covid-19 pneumonia: A systematic review and meta-analysis of randomized clinical trial studies
Timotius Ivan Hariyanto, Devina Adella Halim, Jane Rosalind, Catherine Gunawan, Andree Kurniawan
First published: 06 June 2021
https://doi.org/10.1002/rmv.2265
サマリー
イベルメクチンは、幅広い抗ウイルス活性を有する寄生虫症治療薬としてFDAに承認されている薬剤である。本研究はイベルメクチンのCovid-19アウトカム改善効果を解析することを目的とする。2021年5月10日まで、PubMed, Europe PMC, ClinicalTrials.gov のデータベースにおいて、目的に関連する特定のキーワードで系統的に検索を行った。
Covid-19とイベルメクチンに関する公表されたすべての無作為化臨床試験研究を検索した。研究の質は、臨床試験研究用のJadadスケール評価ツールを用いて評価した。統計解析は、Review Manager 5.4 ソフトウェアを使用して行った。
このメタ分析には、2768人のCovid-19患者を対象とした合計19件の研究が含まれた。このメタ分析では、イベルメクチンが、以下のことと関連していることが示された。
(RR risk ratio: リスク比,CI confidence intervals: 信頼区間)
Covid-19の
重症度の低下(RR 0.43 [95% CI 0.23-0.81]、p = 0.008)
死亡率の減少(RR 0.31 [95% CI 0.15-0.62],p = 0.001)
RT-PCR検査結果の
陰性化率が高い(RR 1.23 [95% CI 1.01-1.51], p = 0.04)
RT-PCR検査結果が
陰性になるまでの時間が短い(平均差[MD] -3.29 [95% CI -5.69, -0.89], p = 0.007)
症状緩和率が高い(RR 1.23 [95% CI 1.03-1.46],p = 0.02)
症状緩和までの期間短縮(MD -0.68 [95% CI -1.07, -0.29], p = 0.0007)
および
退院までの時間短縮(MD -2.66 [95% CI -4.49, -0.82], p = 0.004)
本研究は,イベルメクチンが Covid-19 の転帰に対して有益な効果を提供する可能性を示唆している.本研究の結果を確認するために、より多くの無作為化臨床試験研究が依然として必要である。